バレンタイン

クラスの男子全員にバレンタインチョコを配っている女子が居なかっただろうか。私だ。

 

昔からバレンタインが大好きだ。

 

学生時代は、担任、クラス、部活の男子。

塾の先生、バイト先の料理長、とにかく、配る。

もちろん、父親には似合いそうなポロシャツ等、洋服も付け、親戚にも送る。

 

しかし、この数が年々減る事となる。

残念ながら、祖父は早く亡くなり、

社会人になると、女性が多い職場になり、

「めんどう」という声も聞こえた。

 

へっ?めんどうなん?

 

コールセンターのバイトでは、高校時代の親友、2人、どちらも小林(めっちゃ美人)も居た為、誰もめんどう、なんて価値観教えてくれなかった!!

前日3人で手作りして、ラッピングして、

甘いものがダメなセンター長にはコーヒーゼリーにしよう!!とか、楽しくキャッキャ徹夜した。

 

あげる私達はよくても、受け取るほうが

「めんどう」だって思ってた人も居たってこと!?

ホワイトデーなんてお返しいらんのよ。

センター長は、娘さんとお返しを買いに行ったとか美味しいクッキーとかくれたし、

下のコンビニでマシュマロだか、くれる人も居たし、仲良しの男子は美味しいケーキくれたし。

あとは、休憩室の自動販売機で、なんか買ってくれるとか、そーゆースマートな大人が多かった!!だから受け取り手の、「めんどう」なんて、

ツンデレかと思ってた!!

 

あげるの「めんどう」なんー!?

 

じゃあ、あげなきゃいいじゃーーーん!!

と叫んだ20代。

慌てて、小学校からの親友、かおる(元ギャル)に、その話しをすると、

「あたし、彼氏にもあげないけど。もちろん、今の旦那にもあげたことない。」

えぇーーーー!!

じゃあ、あたしとデパートで買っていたのはどうしてたん?

「お母さんと二人で食べてた」

あぁ、素敵です。それ素敵です。

 

 

いやいや、どうした、世の女子よ。

 

 

高校時代の彼氏なんて「あたしが学校で配る用のチョコレートをららぽーとに買いに行く」も、楽しそうにしてたよ?

なんなら、うちの父親のポロシャツ半分お金出してたよ?

 

 

まじかー。

 

 

そりゃクラス全員に配るのはどうかとは思う。

わかっとる。

そのうえで、クラス委員長としてやっとる。

でも、会社の男性陣にあげるのってそんなに面倒くさいかな?

 

よくわかんないけど、お金と時間がかかるもんね。。。

そうかー。

 

と、小林2人にもその話しをすると、「こっちサイドが勝手にキャッキャするのが楽しいからねー。」と言われた。

確かに、バレンタインは自己満足なのだな。

そうか、それでいいや。と納得した。

 

そして23歳から13年、私はクリニックに勤務して、なんと男性が医院長先生しか居ない!!

(しかも先生、お金持ちだし、逆に奥様からスタッフに百貨店のチョコレートが配られる為、毎年私達スタッフは箱でビールをあげるw)

美容外科も併設だったので、男の常連さんあんまりいない!!注射来るおじいちゃんしかいない!!

(しかし、2月14日の勤務時は毎年、気を使わない程度のチョコは数個用意して配っていた)

 

そこから数年、主人は甘いものをあまり食さず、

父親は、ポロシャツ等は喜ぶもチョコレートをだんだん食べなくなり逆に買ってもらったりしはじめる始末。

 

30代の私のチョコレート砲は、ゆく場所を失う事となった。

毎年1月末、元小林(美人、大事なので何度も言う、すごい美人)と、伊勢丹新宿や、銀座三越高島屋でお互いにチョコレートを買ってあげるという友チョコブームの先取りをし、数年が経つ。

 

2月には、仲良し5人組(ダブル小林、かおる、を含む友人、自分たちを☆ゴレンジャイ☆と呼び、旅行や様々なイベントを一緒に行う)のうち1人、ハマタニがお誕生日なので、全員に合った感じのチョコレートも買う。

さらに、彼女らの旦那さんや彼氏にまでチョコレート砲は向けられる。

 

色とりどりの紙袋、綺麗なチョコレート。

可愛らしい、店員さん達、キラキラ。

嬉しそうな、女子達、親子達。

ついて来て恥ずかしそうな男子達、居場所の無いお父様達。

フワッフワした、百貨店の特設会場。

熱気あふれる人気店、ひと休みのチョコレートソフトクリーム。

 

最高すぎる!!

元小林と2人、紙袋をカサガサさせながら汗だくになりながら、満足の休日を過ごす恒例のイベントとなった。

 

が!!

 

元小林ら2人が次々と子供が産まれる!!

が、楽しみすぎてやめられない、バレンタイン大会。(もはや大会)

有明ビックサイトで行われる、某イベントの如く、

私達は、チョコレートにこの想いを注ぐ!!

そして年間、蓄えた財産をもだ!!

同士よ!!

場所は違えど、同じ熱量だと言っても過言ではない!!

むしろ場所も結構近い!!

 

そして、5月に女児が産まれる予定日の小林は、

1月末、かなり大きなお腹で、マリアージュフレール銀座店(紅茶屋)の狭い階段を登る。

 

「うぅ、来年は無理なのだろうか。。。赤ちゃんってどのくらいから外に出ていいのかな?こう、、、交代で、休憩所でみてたら有りかな?」

 

元小林、落ち着け。

よし、元小林の母にここはお願いして。。。

それかハマタニは保育士さんだし、一緒に来てもらって、、、

 

ってダメ!!落ち着いて!!

 

泣きながら、美味しい紅茶をいただき、元小林の娘と将来来ようじゃないか、と固い約束を結ぶ。

 

つづく

 

 

予告

あの日の約束を果たす、元小林の娘と私と。

 

訪れる「友チョコブーム!!」キタコレーーー!!

 

の2本です。